情報システムを活用した製品開発が広く進められるようになり、組み込み系エンジニアが活躍するフィールドは着実に広がってきています。製品の機能を制御して、ユーザーが任意に操作できるようにするための組入込み系システムの開発や設計を担うのは組み込み系エンジニアの重要な役割であり、フィールドの拡大によって中心的になって活躍する機会も多くなってきました。
特に企業向けの製品開発だけでなく、一般ユーザー向けの製品に積極的に組み込み系システムを活用して使いやすい製品を市場に送り出す傾向が強まっているため、開発のあり方にも違いが生まれてきています。このような現状で、組み込み系エンジニアが果たすべき役割として着目されているのが一般ユーザー向けの開発であり、簡便に直感で操作可能なインターフェースを作成することが求められているのが現状です。
ある程度、組み込み系システムについて知識があると簡単に操作できるものであっても、全く知識がないと困ってしまうことは少なくありません。その点を考慮して、一般ユーザーの誰もが悩まずに使用できるインターフェースを取り入れ、それに適したシステム開発するというのが基本的な流れになっています。システム側から適切な提言を行ってインターフェースに反映させるというのが重要な役割であり、システムとして何が実現できるのかを判断できる力量が求められるようになりました。要求が高い分だけ、やりがいのある仕事になっています。
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活躍できる場面はさまざま
開発するシステムの品質や安全性にこだわる人ほど、組み込み系エンジニアとして活躍できる場面が多いといえます。現在、組み込み系システムはスマートフォンや家電などの身近にある電子機器をはじめ、発電所の装置や工場で製品を作るために使用する工作ロボットなどさまざまなフィールドで使われています。産業が発達するに伴って多くのシステムが使われるようになると、組み込み系エンジニアの活躍する場面も比例して増えるといっていいでしょう。
そんな組み込み系システムには、どんなことがあっても故障やトラブルが発生しないという品質と安全性が求められます。これはさまざまな機械や設備を動かすための根幹をなすシステムであるため、そこにトラブルが発生すると機械全体を止めて修理する必要があり、顧客に与える損害がとても大きいものになるからです。それゆえ、何が起きても大丈夫なシステムを作るという思いと、それを実現するだけの技術を持っている組み込み系エンジニアは重宝されます。
また、ソフトウェアだけでなく、ハードウェアに対する知識も持っていると活躍しやすいといえるでしょう。ハードウェアについて学ぶにはややマニアックな知識が必要なことが多く、身に着けるのは難しいかもしれません。ですが、ハードウェアの仕組みを知っておくとソフトウェアがどのようにコントロールしているのかが理解できるようになり、両者の継ぎ目で起こる不具合にいち早く気付けるようになるなど品質向上につながります。